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もっと真田丸、真田太平記 10 名胡桃城事件

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      2016/07/18


もっと真田丸、真田太平記 10

 

今回は場面の切り替えが速く、同時に見応えがある回です。相変わらず上洛しない北条に、とうとう秀吉の堪忍袋の尾が切れ、秀吉は御伽衆・山中内匠にひと言「やれ」と申し付けます。

 

ep1002
画像参照:土曜日の美女たち

 

女忍びのお江は秀吉の忍びで御伽衆・山中内匠の手下を追って小田原へ。その手下から小田原城の絵師・住吉慶春へ何やらつなぎがつき、慶春は北条氏直に母親の看病に出向きたい旨、了承を得ます。沼田への途中お江と出会い、昔語りに時を過ごします。実は慶春はお江の父親に命を助けられており、恩義を感じていたのでした。

 

お江は現在は真田家のために働いていること、真田安房守は忍びを人の子として見てくれることを話します。お江の父親の恩義を忘れてはいない慶春は、近く名胡桃城が攻められることをお江に明かし、その事を真田安房守に伝えるようアドバイスします。

 

ep1003
画像参照:土曜日の美女たち

 

その頃大坂の源次郎幸村の元に故郷からの荷物が届きます。稲姫が縫ってくれた着物、佐平次の妻もよからの物、胡桃などが入っています。幸村はその胡桃を秀吉の元へ献上します。

 

このシーンはジワリと圧巻で、「ほう、胡桃をのう」「上田の胡桃は良い味じゃ」など、秀吉の謀略を知らずに胡桃を勧める幸村、山中内匠にチラッと目を走らせて「ほう」と続ける秀吉が見事です。

 

一方上田城では丹波・昌幸と源三郎信幸が囲碁中、お江が昌幸を訪ねます。地炉の間でお江が名胡桃城のことを伝え、すぐに援軍を送るよう訴えますが、昌幸は恐い顔で思案、「知らなければ、すぐに兵を差し向けたであろう」。

 

裏にいるのは秀吉で北条征伐の口実にしたいこと、動けば真田も罠に陥ることを岩櫃の矢沢頼綱に告げ、名胡桃城攻めを確認したら大坂と駿府に使者を送れとお江に命じます。

 

このお江と丹波・昌幸のくだり、2人の息詰まるようなかけ合いが緊張に満ちていて、まばたきすら憚られます。薄暗い地炉の間で切迫感一杯に援軍を進言するお江、いくつかのパーツを頭の中で組み立てながら腑に落ち、信頼し大切に思っている人たちを守ることが出来ない、手出しをすれば真田にも咎めがくることに思い至った表情、苦渋。

 

 

その鈴木主水の元へ上田からの使者が来て、箕輪城改修の件で談合したいと記された昌幸の書状が届きます。鈴木主水は岩櫃の矢沢頼綱の元を訪ねてから上田に向かうつもりで立ち寄りますが、主水から手渡された書状を一目見て矢沢頼綱は「偽」だと見抜きます。

 

自分に城を空けさせるための謀略だったと気付いた主水は急いで名胡桃城に取って返しますが、既に沼田城代・猪股によって陥落した後でした。鈴木主水は「真田安房守様に顔向けが出来ぬ」とその場で自刃して果てます。

 

名胡桃城へ出陣しようとしていた矢沢頼綱の元へようやくお江が到着、昌幸からの書状を手渡します。

「御館様はこう言いまいた」と語るお江の言葉を聞く矢沢頼綱、全てを悟って書状を破り捨てる様は百の言葉を連ねるよりも雄弁です。

 

一方の北条、氏直に猪股からの使者が名胡桃城陥落を報せますが、名胡桃城攻めなど指示していないぞと激怒、こちらもすぐに裏で誰が動いていたのか察します。

 

北条勢によって占拠された名胡桃城内、監禁されている主水の嫡男・小太郎が母親に「死んで頂きたい」と告げます。自分達がいたのでは父・主水が攻撃を躊躇うかもしれぬ、それでは真田の御館様に申し訳が立たぬと(涙)。

 

そこにお徳の子・お菊が連れて来られますが、お徳の姿はありません。お徳は名胡桃城が攻められたことを昌幸に報せようと、城外に向かったと侍女。騒ぎに気付いた北条の兵が入って来ますが、諫めた後「味方です、悪いようにはしないので早まったことはなさるな」と囁いて去ります。

 

ep1001
画像参照:土曜日の美女たち

 

名胡桃城に援軍を送るよう主張する源三郎信幸に、「全ては大坂の成されるままじゃ」と呟く昌幸。信幸は稲姫との会話で「徳川なら、どうしただろうか」と語りますが、稲姫の答えは「ご同様に」。家康が織田信長の命によって、自身の嫡男に切腹を命じたことを話します。

 

長くなるのでこの辺りでやめますが、この回も必見回。名胡桃城事件は史実であり、いくら北条が上洛を渋っていたとは言え氏規が上洛して交渉にあたっていたし、この時期に主命もなく城に攻めかけるとも思えず、憶測を呼ぶところです。「真田太平記」では秀吉の影を描いていますが、本当のところはどうだったのでしょうね。

 

今回自刃した鈴木主水、数度出てくる度に実直で誠実だけれども剛毅な人柄がよく描かれていました。主水の元に身を寄せていたお徳様も美しい中にも可愛らしさが出ていて、デリカシーのない昌幸に意見したいと感じたものでした。

 

その昌幸は一人地炉の間にこもり、じっと堪えています。この時代の非情さと、そんな時代を生き抜いていか行かねばならぬ重みが重くのしかかる回でした。

 

土曜日の美女たち

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