真田丸 第25回 別離 利休が切腹と鶴松の死
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2016/07/04
真田丸振り返り、第25回 別離
前回、北条家の蔵に山積みとなっていた鉛。そこに刻印してあった印が利休の印(ととや)であったことから、敵側にも商品(今回は特に武器)を流していた利休の裏の顔が露見します。かねてより利休の権力が大きくなっていくことを懸念していた三成・大谷刑部はこの機を逃さず追求、蟄居切腹を申し渡します。この後、ようやく授かった鶴松が病を患い…。
利休切腹

前回北条家の蔵で刻印の押された鉛を見つけた信繁は、そのことを三成たちに報告します。直前に茶々様が利休から買い求めた扇子に記された印と同じであったことから気づくのですが、なるほど北条征伐を焚きつけるわけです。
前回ラストで大慌てで鉛を引き上げていく姿が描かれており、売れるところに売れる物を売る商人としての利休にスポットが当てられていました。
しかし秀吉の信は揺らがず、三成たちは更なる証拠を探し出します。それが大徳寺三門の利休像で、三門の上に置かれた像の下を秀吉たちに歩かせるとは不敬な!という理屈によりとうとう切腹を言い渡される事態に。
実は利休像を欲しがったのは茶々様で、大きすぎることから保管してもらっていたことが後に信繁には分かります。
父親のように慕っていた?茶々様
利休切腹をめぐっては諸説あり、現代でも議論の的になることもあります。真田丸では武器商人として強くアピールされましたが、「茶聖」「秀吉に腹蔵なく諫言出来る人」というのが従来の利休像に近いでしょう。「朝鮮出兵を諫めた」説もあり、真偽は闇の中です。
一言言わせてもらえれば、「武器に自らの証である刻印をするものですか?」という前回から引きずる疑問と共に、今回言葉で説明されていた「お茶々様が父のように利休を慕っていた」、これをそのようなシーンを見せることなく、いきなり目の前に出されても「はい?」ではないでしょうか。
利休像作成依頼の動機として必要になったのでしょうが(恐らくは、茶々様の大切な人は皆死んでいくに繋げるためにも)、そこを見せずに説明させるのはいかが?
史実、史実風としては切腹を命じたのは秀吉、利休と共に豊臣を率いていた秀長の庇護がなくなった後、利休と秀吉の間がぎくしゃくし始めます。
見どころは鶴松死去後の茶々様・寧々様、寂しく響く玩具の音色のみ
今回の薫・片桐且元ペアによる薬湯作り、昌幸と家康のシーンが何のためにあったのか全くわからん!ですね。信幸・稲姫もしかり、三成たちの水垢離は彼らの今後を描くためには良いシーンだったと思います。前回の伊達政宗のずんだ餅もそうですが、どうしても「笑い」につなげないとイケナイのでしょうか。
人間ドラマは見たいけれど、そもそも人間ドラマが描かれているのか?という根本的なところに立ち帰らざるを得ない今回。今回と言うより「大坂回」、キャラクターいじり、キャラネタだけで「真田丸」最期まで行くつもりか~という恐れが消せない心持ち。ドラマの本筋で見せて頂きたい。
そんな今回の見どころはラストの茶々様・寧々様のシーンでしょう。一度は遠慮したものの、寧々様の腕の中で顔が変わっていく様は目を見張るものがありました。子供のように泣く茶々様を見て、「ああ、この人が誰かの腕の中で泣いたのは、いつ以来なのだろう」と思わずにはいられなかった。その前の屍のような歩きといい、見せてくれますね。鳴り響く玩具の音が寂しくて、胸に突き刺さりました。
NHK大河ドラマ「真田丸」公式ホームページ
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