リフォーム市場が熱い

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2015/12/11 2015/12/13

今なぜリフォームなのか

昨今リフォーム市場が熱いです。大手ハウスメーカーもそろって体制を強化しています。

住宅に何らかの関わりがある業界の新規参入も見られますし、建築業界でも新築一辺倒だった組織運営を見直している印象があります。

住宅市場、特に新築住宅は景気対策のツールとして利用されることも多く、税制上も様々な優遇措置が採られています。

それが何故リフォームなのか。

人口減少、高齢化社会を見据えて

少子化だ、高齢化だと騒がれない日はないので改めて書くことはしませんが、問題の根っこはここにあります。人口が減っていく中で、家を新築して住もうという人がどの位いるのかという話ですね。

加えてここ数年は「空き家問題」も深刻化しており、こちらの対策も待ったなしの状況です。

ならば中古住宅はどうなのだ、今住んでいる家をリフォームしたらどうなのだ、とスポットライトが当たってくるわけです。

空き家バンクでは解決出来ない

増え続ける空き家に対して、自治体も指をくわえて見ているわけではありません。

「空き家バンク」というサイトを作り、何とか人を誘致しようと取り組んでいます。

しかし今現在、年間20万戸ベースで増加を続ける空き家に対して、焼け石に水どころではない話ではないでしょうか。

尚この問題に関しては「コンパクトシティ構想」というものが描かれているようで、遅かれ早かれその姿が明らかになってくるものと思われます。これは行政が線を引いて「この範囲の中にお住み下さい」とやるのかどうか、いずれにしても高齢化による空き家問題には、引き続き注意が必要です。

バリアフリー化がポイント

人生の晩年に差しかかって、多額の費用をかけて大規模なリフォームを行うだろうかとの疑念はさておき、水回りなどの設備更新や断熱性能を高めるためのリフォームは、手を付けやすいのでこれからも増えるのではないでしょうか。

トイレやキッチンなどは概ね10年とも言われていますし、自分が生きている間だけ住めればよいのなら、抑えた金額で豊かな気分を味わうことが出来ますね。

年齢と共に弱ってきた足腰を支えるための「握りバー」の設置、躓きをなくして車いすでも移動可能にするバリアフリー化も欠かせないものです。ならば最初から（新築時から）バリアフリー化しておけばいいではないかとは誰もが思うもので、最近は同仕様の新築住宅も出てきています。

省エネポイントなどの優遇措置

昨年実施された省エネポイント制度を利用した方も多かったのではないでしょうか。

エコキュートなどの省エネ設備を設置する、内窓を付けて断熱性能を高める、節水型のトイレに交換する、古い家なのでついでに耐震補強をしたい･･･などの工事を行うと、商品券などの形でポイントがもらえる制度です。前年度よりも工夫したとのことですが、トイレ交換単独では使えなかったりと、もう一段の使い勝手の向上を望みたいところです。

ただこうした取り組みを実施することによって、リフォーム需要は間違いなく刺激されました。

ある年齢になると「老後」が視界にはいってきます。

子供たちは巣立ち、狭いと文句を言っていた家が広く感じられます。

今は夫婦二人暮らしだけれど、一人になった時、この家をどうしよう。

自分は施設にでも行くとして、この家を処分できるだろうか。

とりあえず浴室を新しくして気分一新だけど、家を取り壊すのにどの位の費用がかかるのだろうか。

･･･こんなことを考える日は、誰にでも来るのです。