もっと真田丸、真田太平記 15 豊臣崩壊の予感
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2016/08/28
もっと真田丸、真田太平記 15
前回リハビリにいそしんでいたお江と庄左衛門が脱出計画に着手します。しかし庄左衛門の忍び小屋は山中忍びの監視下にあり、生半可なことではいけません。監視下にあると言うことは山中大和守も知っているはずで、逃がして後を付け、真田忍びの全容を知ることが目的だろうと思われるからです。

画像参照:土曜日の美女たち
その頃又五郎は近江、甲賀の山近くの旧友・峰蔵を訪ね、この近くに忍び小屋を設けたいと打ち明けますが、幸せそうな峰蔵夫婦の姿に躊躇う様子がとても良い。百姓としての生活に満足している峰蔵を見ながら口を開けずにいる又五郎を見て、すっかり足を洗ったけれども「お前の為になることなら、また別だ」と迷いなく又五郎に応える峰蔵、この2人の過去は知らなくても、2人の間にある深い絆が窺い知れます。帰り道、白い花を付ける白木蓮に足を止める又五郎、お江の消息不明に惑乱した幸村が言っていた「白木蓮の花が咲く限り、お江は死なぬ」という言葉を思い出します。
一方のお江たちは忍び小屋に行くことを断念、上田に向かうことを決定。夜陰に紛れて小屋を脱出しますが山中忍びたちと乱闘となり、庄左衛門が怪我を負う事態に。「わしのことは置いていけ」という庄左衛門の言葉に頑として首を縦に振らないお江、庄左衛門はお江を突き放して乱戦の中命を落とします。山中忍びが次々と討ち取られる事態に山中大和守は方針転換し、お江の殺害を命じます。追い詰められたお江を救ったのは、又五郎でした。

画像参照:土曜日の美女たち
滝川一益の孫・三九郎の元で修行に打ち込む鈴木右近、三九郎は再び旅に出るので、後を柳生石舟斎に頼んで行きます。
幸村と昌幸が久々の囲碁打ち。朝鮮出兵に掛けて「海上を制せられてはいかんのう」「兵站も~」などとパチンと指すのが面白い。この場を又五郎が訪れてお江の無事を告げます。「又五郎の都合もあるとは思うが、何故もっと早く報せてくれなかった!」と言う幸村と、そんな幸村の様子に一瞬の沈黙というか間を置いて見つめる昌幸、又五郎たちの微妙な空気が味わい深い(笑)です。
さて朝鮮出兵に対する諸大名の反発ややる気のなさは劇中で語られますが、そんなどんよりとした空気を祓おうと、「やつしくらべ」が行われます。丹波・昌幸は猿回し、秀吉は子供の頃に実体験している瓜売り。そこに急使がやって来て「大政所の重体」を伝え、秀吉号泣。子供のように泣く秀吉を見つめる大名たちの目と冷たい沈黙が彼らの本心を現しているようで、豊臣崩壊を予感させます。

画像参照:土曜日の美女たち
この後信幸と幸村が行く末を語り合うシーン、信幸が「太閤様亡き後、豊臣家がたち行くのかどうか、そのようなことを考えてしまった」と漏らすのですが、あの場にいた全員が感じたことでしょう。見ているこちらにも冷たい空気が流れてくるような、どんよりとした雲の彼方から遠雷が聞こえてくるような回でした。
土曜日の美女たち
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